満月の夜異世界へと繋がりました
リルモンド帝国の帝都に到着したのは馬車で2時間程経った夕刻
予想以上に馬車での旅はあたしの体力を消費していていかにバスや電車、車での旅が楽なのかを思い知った。

「美結、今日は疲れたでしょ?とりあえず宿で一泊して明日行こうって思ってたんだけどいいかしら?」

「はい!でも気になるのはアーサ−くんのことですよ!お母さん居なくて本当に大丈夫かな」


「あ~そのへんは大丈夫よあの子慣れてるし」


いつも帝都に行く時はお兄さん夫婦の元で預かって貰っているらしい
なんだかんだ言いながらアーサ−くんは自分の従兄弟に会えるのを楽しみにしているんだとか

一人っ子だから年の近い親戚に会うのって楽しいかもね
あたしはそう言うのが一切なかったからな~ある意味羨ましいかも

そんなことを思いながら自分の両親に思いを馳せる。私の中の親は写真の中でいつも笑ってるイメージしかない。小さい頃に亡くなったから記憶が朧げでアーサ−くんのことを愛おしそうに話す彼女を見ると自分の母もこんな感じだったのかな…
なんて漠然と思ったりしていた




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