満月の夜異世界へと繋がりました
到着した場所は庶民的なレストラン
最近出来たばかりの美味しいと評判の店、確かかなり賑わっていると同僚も騒いでいた店だななどと思いつつ店の中へと急いだ

店内はかなり慌ただしく野次馬が店の中を伺っている、邪魔だなと思いつつ中へ入りふと見ると人が横たわっているのが見える…傍らにいるのは確か…
あれはマ−シーモートンとか言う女の治療師だったか?


小走りに駆け寄るとガタイのいい男の隣に横たわるひとりの少しふくよかな女、ん?ふくよかな女?!
何だかこの女には見覚えが……


「………!」

「主任!まさか主任が来てくださるとはって……ど、どうかしたんですか?
主任?!大丈夫ですか?」


「み…美結さんじゃないですか!!一体どうして「主任!もしかして美結のこと知ってるんですか?」


「あぁ~まあ…昔の知り合いかな、それよりもこれはどういうことですか?
説明して下さい!」


私はかなり動揺していた
倒れていたのがまさかまさかの鏡で繋がっている王子お気に入りの異世界の女性美結さんだったからだ
もっと驚いたのは男を治療したのが
美結さんだったということ
彼女マ−シーによると患者は只の腹痛ではなくかなりたちの悪い病らしいとのこと、自分も治療したのだが
手に負えず美結さんの手を借りたんだとか

「もしや彼女の魔力が枯渇したか?」

「多分そうだと思います!あたしも迂闊でした…まだ自分の魔力を制御する方法も知らない彼女に治療させるなんて」

彼女が私に向かって申し訳無さそうに答える、チラリと隣にいる男を見ると痛みはなく落ち着いているようだ…これはこの男よりも美結さんのほうを助けるのが先だな

「君!マ−シーさんだったね?」

「は、はい!「美結さんは私が治療するから君は痛がっていた男のほうを頼むよ!オ−ナー奥の部屋ちょっと借りるよ」

そう言って美結さんをそっと抱き上げると奥に見えたソファのある部屋へと移動した





< 70 / 175 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop