満月の夜異世界へと繋がりました
「身体は大丈夫か?何処か痛いところは?」

「無いよ!ごめんねあたしってば色々迷惑掛けちゃって」


「いいんだ、そんなことよりも…やっと逢えたな」


やっと逢えた…なんだか
王子の言葉が妙に心に身に染みる。
もし逢えたら言いたいことが沢山あったはずなのに胸が一杯で何にも言えないよ
意外と直接相対すると言えなかったりするんだよね、鏡の中の彼には言いたいことが言えたのにってちょっ
とあれ?でも待って!マ−シ−さんはあれからどうしたんだっけ?
もしかして帰ったとかないよね?
あたしは王子の腕をすり抜けるとむくりと起き上がった。








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