満月の夜異世界へと繋がりました
オリバーSide

「ア−サ−!一体全体これはどういうことだ?何故美結が此処にいる?」

俺は今、かなり頭が混乱していた
警護の騎士からの突然の連絡
魔法省のア−サ−から急いで城門へと来るようにと言われた時はかなり驚いた、美結が現れなくなってからの俺は寂しくて寂しくてたまらなくて心にぽっかり穴が開いたようだった。だからお忍びで女がいる酒場のようなところに行くこともしばしばで一言で言えばかなり荒れていた。
昼の公務は仕事だからさぼるわけにはいかないが夜はあいつに逢えないからア−サ−達も俺とも逢わないようにしていた。今までだったら美結に逢えるのを楽しみに夜なれば次はこんなことを話そう、あんなことを聞いてみよう!そう思って公務であれ何であれ色々なことを頑張れた…俺は美結のいる世界に行ってみたくてあらゆる書籍を読み漁った、あいつのいる世界に行きたい!


美結に逢いたい…!


だがそんな俺の願いも虚しく彼女との連絡は何故だが突然途絶えてしまった
俺はかなり狼狽えた
頭の中はどうして?何故?
そんな言葉だけが頭を駆け巡る
訳がわからない、何があった?
美結に何かあったのだろうか
俺はそれから満たされない夜を埋めるかのように夜は他の女と遊ぶようになった
酒を飲み俺を相手にする酒場の女は厚化粧に胸の開いた男を誘うような服を着て俺に媚びへつらう
確かにあいつに比べれば目の前の女のほうが遥かに美人かもしれない
だか、何故か何故だが俺はあいつがいい、あいつが気になって仕方ない
この想いはなんなんだ?逢ったこともないあいつに…俺はどうしたんだ!
そんな俺の想いを覆し目の前に美結は突然現れた!まるで眠り姫のような彼女にその場に立ち尽くすばかりの俺がいた


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