満月の夜異世界へと繋がりました
「王子、話は後です!美結さんを早く城の中へ!」

「あ、あぁ では直ぐ俺の部屋へ連れて行け」


「……!いや、王子それはいくら何でも不味いのでは「大丈夫だ!後は俺がなんとかする!」


俺の言葉に頷くと眠ったままの美結をア−サ−が抱き上げて歩き出した
一瞬、こいつが触れていることにイラッとしたがここで怒るのも大人気ないと思い直し城へと急いだ


抱きあげられても気付かないほど体力を消耗するとは一体全体何をした?
俺は直ぐ傍にいる彼女に心をすっかり乱されていた。今まで音沙汰なしだったのに何故お前はここにいる?
何をどうやってリルモンドへ来たのかは謎だが今言えることは美結が俺の世界に間違いなくいるということ


ア−サ−が俺のベッドに美結をそっと寝かせると少し汗ばんだ前髪に恐る恐る触れようとした時、何か異様な感覚が俺の身体を走り抜けた




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