満月の夜異世界へと繋がりました
「美結には俺が見たところ守護魔法とまやかしの魔法が複雑に掛けられていると思う」


守護魔法だけじゃないなんて?!一体何故?驚くあたしに向かって王子は更に問いかけてきた


「美結…今まで体調が悪くなったりすることは?」

「体調…あ、毎日じゃないけど時々頭が痛くなったりすることがあったかな」

「頭痛か…かなり痛んだのか?」

「まあ、少しね、時々だけど…学校やバイトも休んだりしたかな」


あたしの言葉に考え込む王子に一瞬不安が過る、そんなに悪いのかな
どうしよう…


「美結…頭が痛くなるのはこの魔法のせいだ、本来守護魔法とまやかしの魔法が一緒に掛けられるべきではない」


「王子…「心配するな、俺が少しずつ解いてやる!これでもこの国では名の知られた高位の魔法師なんだ」

王子はそう言い放つと自信満々の笑みを浮かべながらあたしをそっと抱き寄せた

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