満月の夜異世界へと繋がりました
でも、慣れと言うものは怖いもの
今日でお城に滞在して早一週間
最初は怖かった魔法を解かれるということも流石に一週間毎日されると慣れて来ていた。
で、魔法が解かれて驚いたことがある
どんなに頑張っても痩せなかったあたしが何故だがみるみる痩せてきていたのだ
全く食事の量も減らしていないのに
何故なんだろ?だから顔立ちも当然変わってくる訳で…

「美結…お前の本当の姿はこれだったのか」

え?!本当の姿?
これが本当のあたし…?
待って!何故だが見覚えが…
そうだ!リルモンドに来る前に鏡に写っていた女の人だ!
まだ少しふっくらしているけど間違いない!長い絹糸のような黒髪、大きな潤んだような瞳に薄っすらと頬はピンクで…鏡で見た時より少しふっくらしているけどかなりの美少女
がそこに居る…やっぱり若い時のお母さんに似てる、鏡に写る新しい自分は天国の母と再会したような錯覚を覚えた

「美結には驚かされるな…」


「王子…これっていったい…「まやかしの魔法だな、この魔法を守護魔法と一緒にかけたとなるとかなりの魔法師であることは間違いない」


魔法師…それっていったい誰なんだろ?思い浮かぶのは両親しかいないけど魔法を使ってるところなんて記憶の限りでは見たことない

「とりあえず今日は少しだけ解いていくことにしよう」

あたしがコクリと頷いた途端突然頭に今までにない位強烈な痛みが走る
え?何?痛い!痛い!痛い!!


「……つっ」

「み…美結!?」


痛みの余りその場に踞ってしまう
全神経が頭に注がれたような感じがする…思わず唇を噛み締めると踞ったままその場に倒れ込んだ












 

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