薔薇の花に魅せられて・・・(GL)
ウソ・・・。

もしかしてこれ、幻聴じゃなく本当に姉さんの声?

声のする方にゆっくり顔を向ける。


そこには・・・走ってきたのだろう。

肩で息をしながら姉さんが立っていた。

「姉さん・・・どうして?」

やっとのことで私は口を開いた。


姉さんに言いたいことはたくさんあった。

聞きたいこともたくさんあった・・・。

それなのに、洪水のように涙が溢れてきて、言葉にならなかった。


「うっ・・・ひっく、姉さん」
泣きじゃくる私を見て、姉さんは一瞬傷付いた表情になった。
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