薔薇の花に魅せられて・・・(GL)
でもこの悩みを打ち明けるのに、どれだけ勇気が必要だったかしら?

私が琴子にさえ打ち明けられなかった悩みを、まさか琴子の方から聞けるなんて・・・。

ありがとう、琴子。


やっと落ち着きを取り戻した琴子は、再び口を開く。


「そう・・・百合も私と同じ悩みを抱えていたのね」

「ええ、まあね。でも私は琴子ほど思い詰めてないわよ?」

「どういうこと?」

「確かに私は美桜子のことを心から愛してるわ、誰よりもね。でもね、美桜子の幸せそうな笑顔を見てるだけで十分なの。私は美桜子の幸せを守れるだけでいいの。恋人同士になろうだなんて考えてないわ」


「百合は・・・大人だなあ」

「そうかしら?」
< 73 / 229 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop