極秘出産のはずが、過保護な御曹司に愛育されています
「私もそうだったの。結婚してから何年も子供を授からなくて悩んだわ。元々葉山家の御曹司と庶民の私との結婚は親族からよく思われていなかったのに子供も産めないなんて。プレッシャーに押しつぶされそうになった」
お母様が不妊で悩んでいたなんて知らなかった。
「毎月病院に通って、排卵日を調べて、それでも妊娠できなくて。どんどん自分が出来損ないの不良品になっていくようだった。夫は私を妻として女として失格だと思っているんじゃないかって、こんなんじゃいつ離婚を切り出されてもおかしくないっておびえていた。好きで夫と結婚したはずなのに、周囲に反対されても揺らがない愛があったはずなのに、結婚生活は苦しくてしかたなかった」
「だから、文香に俺と別れてくれと言ったのか?」
「結貴と結婚すれば、必ず葉山製薬を任せられる跡取りを期待されるわ。結貴には、私と同じ苦しみを味わってほしくなかったのよ。あなたたちが本当に愛し合っているのは見ていてわかった。だからこそ、こんなつらい想いをさせたくなかった」
お母様が不妊で悩んでいたなんて知らなかった。
「毎月病院に通って、排卵日を調べて、それでも妊娠できなくて。どんどん自分が出来損ないの不良品になっていくようだった。夫は私を妻として女として失格だと思っているんじゃないかって、こんなんじゃいつ離婚を切り出されてもおかしくないっておびえていた。好きで夫と結婚したはずなのに、周囲に反対されても揺らがない愛があったはずなのに、結婚生活は苦しくてしかたなかった」
「だから、文香に俺と別れてくれと言ったのか?」
「結貴と結婚すれば、必ず葉山製薬を任せられる跡取りを期待されるわ。結貴には、私と同じ苦しみを味わってほしくなかったのよ。あなたたちが本当に愛し合っているのは見ていてわかった。だからこそ、こんなつらい想いをさせたくなかった」