極秘出産のはずが、過保護な御曹司に愛育されています
「おじいちゃん。おりがみ持ってきたよ」
未来は背負っていたリュックを下ろし、中から折り紙を取り出す。
お見舞いの定番といえば鶴だけど、四歳の未来には難しすぎるから、リュックから次々に出てくるのは色とりどりのチューリップだ。
あっという間にベッドがお花畑になってしまう。
「ありがとう、未来。こんなにたくさん」
「きれいでしょ? おじいちゃんうれしい?」
目をキラキラさせる未来に、祖父は目じりを下げた。
「あぁ。とてもうれしいよ」
祖父に頭をなでられ、未来はくすぐったそうに首をすくめる。
ふたつに結んだ栗色の髪が小さな肩の上でさらりと流れた。
そのかわいらしさに目を細めていると、祖父がベッドサイドに置いてある時計をちらりと見た。
入院中の祖父が時間を気にするなんてめずらしい。
「もしかしてこれから誰かがお見舞いに来たりする?」
用事があるなら長居しない方がいいかな、とたずねる。
「いや、ゆっくりしていきなさい」
未来は背負っていたリュックを下ろし、中から折り紙を取り出す。
お見舞いの定番といえば鶴だけど、四歳の未来には難しすぎるから、リュックから次々に出てくるのは色とりどりのチューリップだ。
あっという間にベッドがお花畑になってしまう。
「ありがとう、未来。こんなにたくさん」
「きれいでしょ? おじいちゃんうれしい?」
目をキラキラさせる未来に、祖父は目じりを下げた。
「あぁ。とてもうれしいよ」
祖父に頭をなでられ、未来はくすぐったそうに首をすくめる。
ふたつに結んだ栗色の髪が小さな肩の上でさらりと流れた。
そのかわいらしさに目を細めていると、祖父がベッドサイドに置いてある時計をちらりと見た。
入院中の祖父が時間を気にするなんてめずらしい。
「もしかしてこれから誰かがお見舞いに来たりする?」
用事があるなら長居しない方がいいかな、とたずねる。
「いや、ゆっくりしていきなさい」