極秘出産のはずが、過保護な御曹司に愛育されています
色鉛筆とスケッチブックは、お誕生日に買ってあげたものだ。
もともとお絵描きが大好きだった未来は、大喜びして以前にもまして楽しそうに絵を描くようになった。
小さな足をぶらぶらさせながら、未来は真剣な表情で鉛筆を握る。
集中しているからかアヒル口になっていて、それがまたかわいくてたまらない。
その様子をながめていると、祖父が思い出したように私に話しかけてきた。
「そういえば文香。頼みがあるんだが聞いてくれるかい?」
「もちろんいいよ」
祖父のお願いにふたつ返事でうなずく。
「よかった。私の代わりに葉山さんにお礼をしてほしいんだ」
満面の笑みの祖父に言われ、私は目をまたたかせる。
「……葉山さん?」
「この前、また見舞いに来てくれたんだよ」
どうして結貴が祖父のお見舞いに。
困惑する私をよそに、未来がぱぁっと顔を輝かせる。
「はやまさんって、ゆうきさん?」
「そうそう。美味しいお菓子を持ってきてくれてね、未来と文香で食べるといい」
「おかしたべたい!」
もともとお絵描きが大好きだった未来は、大喜びして以前にもまして楽しそうに絵を描くようになった。
小さな足をぶらぶらさせながら、未来は真剣な表情で鉛筆を握る。
集中しているからかアヒル口になっていて、それがまたかわいくてたまらない。
その様子をながめていると、祖父が思い出したように私に話しかけてきた。
「そういえば文香。頼みがあるんだが聞いてくれるかい?」
「もちろんいいよ」
祖父のお願いにふたつ返事でうなずく。
「よかった。私の代わりに葉山さんにお礼をしてほしいんだ」
満面の笑みの祖父に言われ、私は目をまたたかせる。
「……葉山さん?」
「この前、また見舞いに来てくれたんだよ」
どうして結貴が祖父のお見舞いに。
困惑する私をよそに、未来がぱぁっと顔を輝かせる。
「はやまさんって、ゆうきさん?」
「そうそう。美味しいお菓子を持ってきてくれてね、未来と文香で食べるといい」
「おかしたべたい!」