極秘出産のはずが、過保護な御曹司に愛育されています
説明に熱中した未来ちゃんはどんどん身を乗り出し、小さな頭でスケッチブックが見えなくなってしまう。
「横に並ぶとふたりじゃ見づらいから、膝に座る?」
俺の提案に、未来ちゃんのくりくりの目がこぼれてしまいそうなほどまん丸になった。
「いいのっ?」
「どうぞ」
未来ちゃんは少しもじもじしたあと、あぐらをかいた俺の膝の上に座る。
そして「くふふっ」と首をすくめて笑った。
かわいいリアクションに「どうしたの?」と問うと、「おひざのイス、うれしい」とつぶやく。
「ほいくえんのおともだちが、パパのおひざのうえで絵本をよんでもらうって言ってたの。みらいもパパのおひざのイスにすわってみたいなぁって思ってたの……」
とてもささやかで小さな憧れ。
だけど、文香にはそんなこと言えなかったんだろう。
未来ちゃんは膝の上に座っているからその表情は見えなかったけれど、小さな肩からは、普段は我慢しているいろいろな感情が伝わってきた。
「横に並ぶとふたりじゃ見づらいから、膝に座る?」
俺の提案に、未来ちゃんのくりくりの目がこぼれてしまいそうなほどまん丸になった。
「いいのっ?」
「どうぞ」
未来ちゃんは少しもじもじしたあと、あぐらをかいた俺の膝の上に座る。
そして「くふふっ」と首をすくめて笑った。
かわいいリアクションに「どうしたの?」と問うと、「おひざのイス、うれしい」とつぶやく。
「ほいくえんのおともだちが、パパのおひざのうえで絵本をよんでもらうって言ってたの。みらいもパパのおひざのイスにすわってみたいなぁって思ってたの……」
とてもささやかで小さな憧れ。
だけど、文香にはそんなこと言えなかったんだろう。
未来ちゃんは膝の上に座っているからその表情は見えなかったけれど、小さな肩からは、普段は我慢しているいろいろな感情が伝わってきた。