私の彼は魔王様
『僕が悪かった。姉さんの引き続きを王宮に報告しにいく際、君を連れていった。そして君達を見つけた時僕は絶望した。皇くんの運命の相手は君だったと。』

『運命の相手?』


『そうだ。王宮付きの占い師が皇くんが生まれた日に言ったんだ。次期魔王の運命の相手は、王子が小さき時、森で出会う母親を亡くした少女だと。』




『運命の相手...。』


(あたしと皇が?)



『しかし、いくら運命の相手でも君達は一緒になってはならない。絶対に。』




『なんでっ!なんでですか?』



悲鳴に似た細い声があたしの口から漏れた。

別人が喋っているよう。


『僕達ハンターは魔界の極悪人を狩る、と言ったね。それだけ恨みもかう。魔王の恋人がハンターの最高責任者の娘だと知れたら君の命はもとより皇くんも危ない。君達だけではない。王宮の者達もだ。さらに大規模なテロの可能性もある。君達はたくさんの人を不幸にするだろう。』




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