私の彼は魔王様
同時刻。





学校。






皇は心底ウンザリしていた。



告白が15回、運動部の勧誘に追い回され、挙げ句の果てには、男にまで『好きです!』と迫られさんざんだ。


『ちっ、無駄に天使キャラなんか作るんじゃなかったぜ。断るのも丁寧にしなきゃいけねーし。花梨は先に帰ぇるし、冷たい女だぜ。』



たし。




皇の前に真っ黒な猫が廊下の窓から飛び出し華麗に着地した。





皇が目を細めた。



『ケルベロスか?』
< 47 / 181 >

この作品をシェア

pagetop