ふわふわパウダー
あたしの好きな人は、真夏の太陽みたいに、明るく皆を照らす人だった。
勉強もそれなりにできて
サッカー部では、期待のエースで
いつでも皆の輪の中にいて、
誰からも好かれていて、
学年内では、ちょっとした有名人だった。

最初は、それだけの認識だったんだ。

そして、あの日のことがなかったら、あたしは今でも彼のことを「単なる有名人」としか思ってなかった。

それは、中等部3年生の頃のことだった。
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