隣のキミをもっと溺愛、したい。
「ごめん、遅くなった!」

突然、教室に現れた一ノ瀬くんに
ドキリと心臓が飛び跳ねる。


心なしかかすかに
顔をこわばらせている一ノ瀬くんから

ふんわりといい香りが漂う。


一ノ瀬くん、
部活後なのにどうして
こんなに爽やかな香りがするんだろう?


むしろ
私のほうが汗臭かったりして?

んん?

私の女子力はどうした?


なんて、考えていると。
 

「天野、どうしたの?」


一ノ瀬くんに顔を覗き込まれて
ハッとする。


うわわわっ!

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