隣のキミをもっと溺愛、したい。
次の瞬間には
一ノ瀬くんの胸のなかに

閉じ込められていた。


両腕でぎゅっと抱きしめられて

一ノ瀬くんの胸のなかで
一ノ瀬くんの声が柔らかく響く。


「天野、それまでに、
俺のこと好きになれよ」


耳に触れる一ノ瀬くんの唇。


わわわつ!!!


こ、これは、

間違えなく

抱きしめられてるのでは?



で、でも、ちょっと待って!

ちょ、ちょっと落ち着いて考えなきゃっ!

一ノ瀬くんの胸を
どんどんと手で叩くけれど。


「だめ、もう放さない」

と、どこか楽しそうな一ノ瀬くん。


ドキドキ響くのが
一ノ瀬くんの心臓の音なのか、

自分の心臓の音なのか
混乱しすぎてわからない。
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