隣のキミをもっと溺愛、したい。
「一ノ瀬くん?」


「あいつ、こんなところまで
見舞いに来るぐらいだから、
羽衣と仲良かったのかなと思ってさ」


礼くんの言葉に
ふと一ノ瀬くんのことを思い出す。


一ノ瀬くんとは、ずっと席が隣だった。


どこかぼんやりしている
一ノ瀬くんと一緒にいると、

すごくホッとして
居心地が良かったのを覚えている。


でも、好き?

私が一ノ瀬くんを?

うーん、どうなんだろう?


「ほら、朝の花壇でも
一ノ瀬と話してたことがあっただろ?」


「朝の、花壇?」


んん?

なんのことだろう?


すると、礼くんが表情を曇らせる。


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