隣のキミをもっと溺愛、したい。
一ノ瀬くんは眠たそうに
ぼんやりと窓の外を眺めている。


「一ノ瀬くん、これ、預かったよ」


差し出したメモに一ノ瀬くんが、
ちらっと視線を落としたものの

興味なさそうに
目をそらされてしまった。


仕方なく、一ノ瀬くんの教科書に、
預かったメモをはさみこむ。


「ここに挟んでおいたよ! 
あとで確認してね?」


「多分、しないよ」


うっ。

素っ気なく返事をすると、

一ノ瀬くんは興味なさそうに
窓のそとに視線を戻した。


「ここに挟んであるからね?」


無言の一ノ瀬くんに
言葉を重ねた。


でも、この前は
受け取ってくれなかったから、

渡せただけで、うん、よしとしよう!


「すごいね、一ノ瀬くん。
ホント、モテるんだね」


今週に入って、 

一ノ瀬くん宛の預かりものをするの、
何度目だろう?


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