隣のキミをもっと溺愛、したい。
購買に行くと、

天野に声をかけていた
サッカー部の茶髪と鉢合わせた。

すると。

「キャーーッツ! 
鷹島先輩とキラくんが並んでるっ!」

「うそっ! 写真撮らなきゃっ!」

「こっち、向いて~!」


悲鳴に近い歓声があがり、

うんざりして
その場を離れようとしたそのとき、
尖った声が耳に届く。

「あのさ、羽衣はだめだよ。
あんたは他をさがして」

「え?」

驚いて顔を上げると、
鷹島が周囲に笑顔をふりまきながら、
去っていくところだった。


『他をさがせ』って、どういうことだよ?


カッと頭に血が上り

走って鷹島を追いかけたものの、
もうそこには鷹島の姿はなかった。


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