隣のキミをもっと溺愛、したい。
朝の体育館裏の花壇で、
植えたばかりの花々に水やりをしながら、

アメリカにいるお姉ちゃんのことを考える。


お姉ちゃんがアメリカに行くと言い出したときは本当に驚いた。

行動的なお姉ちゃんには、
昔からびっくりさせられることばかり。


「天野」


どこかから聞こえる声に顔を上げると、

体育館からちょこんと顔を出しているのは
一ノ瀬くんだった。
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