この溺愛、絶対ナイショです♡
僕は普通の中学に通っていながら、アイドルとして活動をしていた。
『rainbowの西巧海』として一躍有名になると、色んな人にサインや握手を要求された。
初めは嬉しかった。
これで少しは『rainbow』の好感度が上がると思って、自分のことを考えてなかった。
しばらく経つと男子が僕を無視するようになった。
そんなもの一瞬のひがみだと思っていた。
だけど、言葉で悪口を聞いてしまった。
「巧海ってアイドルだから気取ってね?」
「根暗インキャの癖によぉ」
「それな!調子乗りすぎ」
確かに僕はあまり人と話さず、教室の隅にいるような奴だった。
だけど、『perfect』を見てアイドルになりたいって。
こんなかっこいい人になりたいって思ったんだ。
気取ってなんかないし、調子にも乗ってない。
だって、まだ駆け出しのアイドルでしかないから。
そんな僕たちは地道に活動するしかないんだよ。
いつか『perfect』を抜きたいから。
何も知らない人にこんなこと言われたくない。
自分でも分かってるんだよ。
言われなくたって僕はアイドルに向いてないことぐらい。
それでも、仲間が居るから頑張ろうと思うんだ。
僕を必要としてくれている人がいるんだ。
ファンも親も兄弟も、みんなに支えられているんだ。