この溺愛、絶対ナイショです♡

「わたしは……」

「…返事はこのドラマの撮影が全て終わってからで良いから」

「あ、うん…」

「…じゃあ。その目、どうにかしてから来いよ」

「うんっ、ありがとう!」

返事を先送りにしてよかった。

まあ、どうせ断られるだろうけど。

平岡は初めから景斗しか興味ないし、これからも興味を示すことはなさそうだ。


さて、ドラマに集中するか。


次はリョウとレイがミサキを取り合うシーン。

これって、今の俺の気持ちと同じじゃねぇか。

本当は私情を入れるのはよくないと思うが、入りそうだよな。

よりによって、言い合う相手が景斗だから余計。




「お前、どこ行ってたんだよ」

こいつは呑気だな。

俺は景斗を睨んだ。

「…余裕ぶっこいてると、かっさらうぞ」

「…はっ?」

分かってるのか、分かってないのかどっちなんだろう。

「お前には無理だよ。あいつとお似合いなのは俺しかいねぇし」

分かってんじゃん。

「…あ、そ」

< 136 / 258 >

この作品をシェア

pagetop