この溺愛、絶対ナイショです♡
「わたしは……」
「…返事はこのドラマの撮影が全て終わってからで良いから」
「あ、うん…」
「…じゃあ。その目、どうにかしてから来いよ」
「うんっ、ありがとう!」
返事を先送りにしてよかった。
まあ、どうせ断られるだろうけど。
平岡は初めから景斗しか興味ないし、これからも興味を示すことはなさそうだ。
さて、ドラマに集中するか。
次はリョウとレイがミサキを取り合うシーン。
これって、今の俺の気持ちと同じじゃねぇか。
本当は私情を入れるのはよくないと思うが、入りそうだよな。
よりによって、言い合う相手が景斗だから余計。
「お前、どこ行ってたんだよ」
こいつは呑気だな。
俺は景斗を睨んだ。
「…余裕ぶっこいてると、かっさらうぞ」
「…はっ?」
分かってるのか、分かってないのかどっちなんだろう。
「お前には無理だよ。あいつとお似合いなのは俺しかいねぇし」
分かってんじゃん。
「…あ、そ」