この溺愛、絶対ナイショです♡

景斗くんは唇を噛んでいた。

「まだ見つけてないんだね」

「はい…」

「確かに瀬川にアイドルセンスはある。たけど、足りないんだよな」

何が足りていないの?

景斗くんはかっこよくて、人を惹き付ける力があるよ。

他に何がいるって言うの?

「瞬にはあって瀬川にはないもの。
まだ分からないようじゃアイドル失格だよ」

郁くんの目は冷たかった。

わたしは震えて、立ちすくんでしまった。

郁くんが…怖い。

いつもステージで輝いている郁くんとまるで別人だ。

これは誰?

「…次の全国ツアーまでに見つけますから」

「期待してるよ」

景斗くんは楽屋から飛び出していってしまった。

「景斗っ」

「景斗くん!」

わたしも景斗くんのあとをついていった。

「俺も…」

「だめだ、蓮。ここは二葉ちゃんに任せよう」

「…そうだな。景斗には平岡が最高の秘薬だからな」

「きっとその方がいいよ」

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