この溺愛、絶対ナイショです♡
「景斗くん…昨日はごめんなさい」
朝一番に謝った。
「わたし、襲うの意味が分からなくてネットで調べたの。
抱くとか、そういう意味だったんだね」
景斗くんは勢いよく、お茶を吹きこぼした。
「……二葉っ!今それを言うな」
「でも…」
「二度と口に出すな。分かったな?」
「はぁい」
何がそんなにまずいんだろう。
別に変なこと言ってないのに。
「二葉行くぞ」
「うん」
今日は一緒に登校出来るんだよね。
まあ、一緒って言わないような気もするけど…。
「悪い、電話だ」
「うん」
「もしもし、うん、分かった。すぐ行く」
景斗くんは電話を切ると、いつもレッスンに持っていくバッグを手に持った。
「レッスン行くの?」
「うん、瞬が来いって言ってきたから行くわ。ごめんな、一緒に行けなくて」
「いいよ。レッスン頑張ってね」
「ああ」
景斗くんは靴を履いて、ドアノブに手をかけた。
「あ、そうだ」
わたしのおでこにキスすると満足そうな顔をした。
「いってきます」
「い、ってらっしゃい…」
やられた!!
景斗くんに触れられたおでこが熱い。
ほんと、油断も隙もないんだから。