この溺愛、絶対ナイショです♡
「それは瀬川にも言えることだ。
君は彼女のことを心から愛してる。だから、彼女を守ろうとしてるんだろ?」
なんで長井さんは分かるんだ?
「はい…」
「間違ってるとは言わない。だけど、本当にいいのかな?」
冬真に言われたことを思い出した。
なんでみんな、こんなこと聞くんだ?
やっぱり間違ってたのか?
「彼女自身の幸せを考える前に君の幸せを考えたらどうかな?」
俺の幸せ?
俺は目を閉じた。
俺の幸せは二葉とずっと一緒にいること。
二葉が笑っていること。
二葉に触れること。
全部、あいつが居なきゃだめじゃん。
「俺の幸せは二葉です」
「やっぱりそうなんだね。それじゃあ、僕が言いたいこと分かるよね?」
長井さんが言いたいこと?
何を伝えようとしてくれてるんだ?
「…幸せを全力で取ってこい。
幸せじゃない奴がファンを笑顔に出来るわけねぇだろ。まずお前が幸せになれ。いいな?」
「はい!!」
いつもと違う長井さんに驚きながらも、俺はおじきした。
「ありがとうございます。お陰でやるべきことが見つかりました」
「役に立てて良かったよ」
「はい!ありがとうございました!!」
俺は事務所へ急いだ。