この溺愛、絶対ナイショです♡
一時になると、スーツを着た景斗くんが会場に出てきた。
フラッシュがぱちぱちと景斗くんに浴びせられる。
『僕のことでお騒がせしてしまい申し訳ありませんでした』
景斗くんは深々とおじきをした。
『このようなことになってしまったこと、深く反省しております』
やめて、もう謝らないで!
そう叫びたかった。
『僕はアイドルになる前、両親が交通事故で他界してしまい、心を閉ざしてしまいました。
彼女は幼なじみで、登校拒否になった僕の家に来て、殴ってくれました。
“そんなことしても何も変わらない”、そう言ってくれたんです』
言葉まで覚えてくれたんだ。
『それからも彼女は僕を気にかけてくれて、ドン底にいた僕を変えてくれたんです』
わたしは何もしてないよ。
『それは熱愛報道を認めるということなんです!?』
『瀬川さん!』
景斗くんはまっすぐ顔をあげてから言った。
『はい、認めます』
『詳しく聞かせてください!』
『反省はしていないんですか!?』
『ファンを裏切るということなんですか!?』
質問が浴びせられていた。