この溺愛、絶対ナイショです♡
朝、起きると景斗くんの顔が真横にあって驚いた。
起こしちゃいけないから、静かにベッドから降りようと試みた。
「二葉…行くな」
景斗くんの声が聞こえて、行くに行けなくなってしまった。
わたしはもとの場所に戻って、もう一度寝た。
この寝顔を見られなくなっちゃうんじゃないか。
景斗くんが輝けば輝くほど、遠くなってく。
心の距離も、全部。
わたしだけが知っていたいことも放送されれば全国民に知られてしまう。
でも、寝顔はわたしだけが知ってる。
だから、一秒でも長く見ていたい。
「……遠くに行かないで」