この溺愛、絶対ナイショです♡
なぜ、わたしは蓮くんと買い物してるのかな。
「今日は何にする?」
「うーん。親子丼かな」
「いいね!」
アイドルとこんな会話していいのだろうか。
「蓮くん、バレない?」
「大丈夫、大丈夫!バレたときは二葉ちゃんと手繋いで走るから」
全然大丈夫じゃない…。
むしろアウトだから。
「二葉ちゃん、さっきより楽しそう。
やっぱその方がいいよ」
えっ。
「景斗のことで悩んでるの?」
「……うん」
キスしたときになぜかドキドキしてしまうなんて、死んでも言えない。
「今はさ、俺と一緒にいるじゃん。
だからさ……」
蓮くんはわたしの顔を覗き込むようにして言った。
「俺だけ見てろ」
その瞬間、硬直した。
何ですか、今のセリフ。
蓮くんがよく、女の子に言ってるやつだよね?
なぜわたしなんかに言うんだろう?
いや、うぬぼれるな!
これは事故!
誰かに言うのを間違えて言ったんだ!
蓮くんの声がイケボ過ぎて、威力倍増だし。