この溺愛、絶対ナイショです♡

小学生のとき、二人でテレビを観ていると、とあるアイドルユニットが映った。

「わぁ!かっこいい!」

二葉はそう言った。

「わたし、特に(いく)くんが好き!」

悔しかった。

こんな気持ち、初めてだ。

「俺、アイドルになる!」

「え、いきなりどうしたの?」

「二葉に愛してもらえるようなアイドルになって、テレビにバンバン出るからな!」

「うん!わたし待ってるね」





それから約束通り、アイドルになった。

二葉と会えなくて寂しかったけど、あいつが待ってると思うと頑張れた。

そんなとき、二葉の両親に同棲を勧められた。

「え、わたし?全然いいよ!」

俺は嬉しくて飛び上がりそうだった。

「スキャンダルにならないようにするからね!」

「ああ」

好きな子と一緒に住めるなんて夢みたいだ。
< 79 / 258 >

この作品をシェア

pagetop