この溺愛、絶対ナイショです♡
帰る頃にはすっかり暗くなってしまった。
「今日はありがとうございました」
「こちらこそありがとう」
「また行こうね」
「はい!」
瞬くんたちと別れようとすると、なぜか巧海くんが降りてきた。
「瞬、俺もここで降りる」
「了解」
ええ!?
「じゃあね」
「…うん」
どういうこと?
巧海くんの家ってこの近くじゃないよね?
「これ、欲しかったんでしょ?」
巧海くんに渡されたのは、わたしが見ていたネックレスだった。
「なんで知ってるの?」
「知ってるよ。僕は二葉さんのこと見てたから」
なんで…?
「本当は二人でデートしたかった」
衝撃の言葉に息を飲んだ。
「な、に言ってるの?」
「何って、心情だけど」
そんな心情、信じない。
だって、わたしはどこにでもいる高校生だよ?
それなのになんで、アイドルに…。
「景斗のを買って、自分の買ってなかったでしょ」
「う、うん」
「それに、僕たちにもくれたらお礼」
「いいよっ!受け取れないよ」
「別にいいって言ってるじゃん」