好き、なんだよ。
ケーキを食べ終え、オレはこたつでぬくぬくしていた。


そんなオレとは反対に洗い物を頑張ってくれるアネキと夏音。


夏音と結婚したらこんな感じになるのかな。


母さんも元気になって女が3人になったらどんだけ賑やかになるのだろう。


これからの幸せは自分で掴み取らないとな。



「れお、少しは手伝ってよね~。私達手が荒れちゃうわ」


「ごめん。オレもやります」


「オレもじゃなくて、オレがやる、でしょ?後はよろしくね」


「マジかよ...」



アネキと夏音があっかんべーしてこたつに戻っていく。


仕方ない。


オレがやります。


たくさん頑張ってくれた2人の代わりに残りの皿洗い頑張っちゃうか。


振り返ると2人は楽しそうに笑いながら年末の特番を見ていた。


2人の幸せはオレが作り、守り続ける。


皿洗いをしながらではあるが、聖なる夜に誓いを立てた。




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