好き、なんだよ。
と、思っていたが、オレの予想は外れてしまった。


アネキは風呂から上がり、髪の毛を乾かしているようだった。


ということは、あと数分でオレの番だ。


オレを寒さから早く救ってあげようとアネキなりに計算して入ったのだろう。


オレはそういうアネキの優しさにいつも心が温かくなるんだ。



「おっ、帰ってきましたね~。お風呂沸いてるからどうぞどうぞ!」


「ありがと。じゃあ入らせてもらいますわ」



寒さからの解放だ。


オレはものの数秒で入浴準備を済ませ、浴槽に飛び込んだのだった。


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