好き、なんだよ。
――お顔を拝見したいです!


――声出しお願いします!


――どこの高校ですか?1度会ってみたいです!



といった女子からのラブコールもあったが、批判もそれと同じくらいあった。



――彼女への告白を録音して上げるとか、自分に酔いすぎ。


――キモい。登録外す。


――絶対遊ばれてるよ!彼女さん、逃げて!



オレはコメントとか残さないタイプだから今回もコメントしないが、知らない人のことなのにムカついてきている自分がいた。


動画を撮っているこの男は、確かに相手の女子を遊んでいるように思える。


彼女からの同意を得ているようにも思えない。


動画の再生回数を稼ぐために、コイツはプライバシーを侵害してまでやっているんだ...。


許せない。


オレだったらこんなことしない。


オレの立場だったら、オレが夏音とのデートを隠し撮りして無断であげているってことだろ?


あり得ない。


なんでそんなことが出来るんだ?


オレは画面を閉じた。


......突き止めてやる。


コイツをこのままになんてしておけない。


必ず突き止めて謝罪動画でもなんでも撮らせる。


イライラしてはいたが疲れているのも確か。


オレは数分後には深い眠りに着いた。

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