好き、なんだよ。
そんな私の日常の一部がバイトだ。



「あらら、もう9時じゃないの。奈和ちゃんは上がりな!」


「いや、でも...」


「残りはあたしと戸田さんでやっとくから。余ったお惣菜持って帰って食べな」


「ありがとうございます。では、失礼します」



バイトのある日は惣菜コーナーの余ったお惣菜や鮮魚コーナーの魚の切れ端をもらって帰れる。


それが結構美味しくて、仕事が大変で魚臭くなってもやり続けていられるんだ。


もちろん一緒に働くおばさんもおじさんも優しい。


私のことを本当の子どもや孫のように可愛がってくれるから、学校よりむしろ居心地がいい。


週3、4だけど、バイトが無い日が退屈なくらい。


ま、たまに意地悪じじいがいてストレスが溜まることもあるけど。



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