好き、なんだよ。
「気づくのが遅すぎた。もう...遅いよ。遠回りばっかりして1番大切なものをちゃんと見れてなかった。もっと...もっと玲音くんを...玲音くんを...ちゃんと見て、話を聞いて、ちゃんと私の想いも伝えれば良かった。...だけどね、今こうしていられるのがすっごく幸せなんだ。もう少しこうしててもいいかな?」



玲音くんはゆっくり頷いた。


さよならが近いなら、


さよならが見えているなら、


さよならが来るまでに、


私は自分の気持ちを伝え続けよう。


この体温を通して。


玲音くんを想う気持ちがこんなに温かいんだって、


伝える。


伝えるよ。


この全てで。


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