好き、なんだよ。
―――バタンっ。



ドアが閉まった。


その瞬間。



「わあーーーん!あーーーん!あはーーーん!」



声をあげて泣いた。


止まらなかった。


止められなかった。


失恋って、


こんなに


悲しくて


辛くて


痛くて


苦いんだ。


心臓がえぐりとられるのと同じだ。


私の一部、いや大半が失くなっていく。


好きだった。


大好きだった。


世界で1番大好きだった。


世界で1番とられたくない相手にとられた。


世界で1番優しいから、恨んじゃいけないって分かってる。


だけど、


やっぱり


そんなの


無理だよ。


耐えられないよ。


この痛み、悲しみ、憎しみ、


全部消えるのはいつなのかな。


私はそれまで、このどうしようもない感情を持ち続けて生きなければならないんだ。


早く消えてよ。


早く消してよ。


誰でもいい。


助けてよ。


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