君の声
『真嶋先輩、7番にお電話でーす!』
隣の席の林さんが私を呼ぶ。
林さんは入社して2年目。見た目はギャルだけど、きっちり仕事が出来る素敵な女性だ。
「はーい。」
そう返事をして受話器を取ろうとした。すると、林さんがスーッと椅子のままスライドし、私の横にやって来て、ニヤリと笑って言った。
『真嶋先輩!朝からラッキーですよ!』
「ん?」
『習志野支店の山田さんからの電話ですよ~!』
林さんはキャァ~と言って胸に手をあて、体をよじりながら羨ましがっている。