君の声
その時だった……






ガタン!


パツン!




















え?!




えーーーーーー?!






突然エレベーターが止まり、明かりも消えた。




「え!ちょ、ちょっと!」




パニックになる私。




『大丈夫ですか!』




心配した山田さんの声が聞こえる。




すると、エレベーター内にアナウンスが流れた。



ーーー只今、電機系統の異常があり、一時停止しました
ーーー安全確認をしていますので、そのままお待ちください







『真嶋さん、大丈夫ですか』








うそ…………でしょ………………

なんでこんなときに…………





私は泣きたくなった。


暗闇の中、ひとり取り残されたような不安が襲う。


同じ空間に、すぐそばに山田さんもいるはずなのに、暗闇でその姿は確認できない。距離感が掴むことが出来ないため、怖くて身動きが取れない。


どうしたらいいの…………


エレベーターが動くまで、どれくらい待てばいいのか分からない中、身体中に変な汗が滲み出る。







『真嶋さん………大丈夫ですか』







…………もう、やだ…………。





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