With you~駆け抜けた時・高1 春&夏編~
「では、今日は解散。各自、気を付けて帰宅してくれ。そしてあんまり羽目を外すんじゃないぞ。」
そう言って、歩き出そうとする監督を
「監督。」
キャプテンが呼び止める。
「監督のおっしゃった通り、今日はもう遅いし、さすがにみんな疲れてるだろうし、祝勝会は日を改めてということにします。ですが・・・。」
ここで、キャプテンがみんなに視線を向けると、彼らが監督の周りに集まる、何事かと戸惑いの表情を浮かべる監督に
「監督、ありがとうございました。さぁみんな、胴上げだ!」
東尾さんがそう声を掛ける。
「お、おい、お前たち・・・。」
予期せぬみんなの行動に、呆気にとられたままの監督をあっという間に、選手たちが担ぎ上げた。そして1回、2回・・・監督の身体が宙に舞う。いつもは謹厳な表情が多い監督もその表情は輝いていたし、選手たちも喜びを爆発させている。5回の胴上げが終わり、続いて
「俺はいいよ。」
尻込みするゴ-さんが続いて胴上げされる、その様子を私は少し離れたところで見守っていた。本当は私もその交歓の輪に入りたかったけど、男子の中にひとり入り込むのは正直ちょっと気が引けたし、それ以上にやっぱりマネ-ジャ-の私があの輪の中に入るのは、ちょっと違うかなという思いもあった。
すると
「次はマネ-ジャ-だ。」
とキャプテンの声がする。えっと思っていると
「木本さん!」
松本くんと白鳥くんが私を輪に引っ張って行こうと近づいて来るから
「ちょっと待って。キャプテンやあなたたちを差し置いて私なんて・・・。」
慎んでご辞退申し上げようと後ずさりすると
「遠慮するな、ホントにひとりで頑張ってくれて。みんな、お前に感謝してるんだ。」
松葉杖をついていて、やはり交歓の輪に加われずに私の横にいた星さんが笑顔で言う。
「そういうこと、さぁ。」
「ま、松本くん・・・。」
松本くんたちに手を引っ張られて、みんなの所に連れて行かれるとあとはもうみなさんにこの身をお任せして・・・って表現がちょっとヤバい、かな・・・?
とにかく生まれて初めて宙に舞った気分は、やっぱり恥ずかしくて、制服のスカ-ト姿じゃなくてよかったな、なんて思いながら、でも正直、夢見心地でございました・・・。
そう言って、歩き出そうとする監督を
「監督。」
キャプテンが呼び止める。
「監督のおっしゃった通り、今日はもう遅いし、さすがにみんな疲れてるだろうし、祝勝会は日を改めてということにします。ですが・・・。」
ここで、キャプテンがみんなに視線を向けると、彼らが監督の周りに集まる、何事かと戸惑いの表情を浮かべる監督に
「監督、ありがとうございました。さぁみんな、胴上げだ!」
東尾さんがそう声を掛ける。
「お、おい、お前たち・・・。」
予期せぬみんなの行動に、呆気にとられたままの監督をあっという間に、選手たちが担ぎ上げた。そして1回、2回・・・監督の身体が宙に舞う。いつもは謹厳な表情が多い監督もその表情は輝いていたし、選手たちも喜びを爆発させている。5回の胴上げが終わり、続いて
「俺はいいよ。」
尻込みするゴ-さんが続いて胴上げされる、その様子を私は少し離れたところで見守っていた。本当は私もその交歓の輪に入りたかったけど、男子の中にひとり入り込むのは正直ちょっと気が引けたし、それ以上にやっぱりマネ-ジャ-の私があの輪の中に入るのは、ちょっと違うかなという思いもあった。
すると
「次はマネ-ジャ-だ。」
とキャプテンの声がする。えっと思っていると
「木本さん!」
松本くんと白鳥くんが私を輪に引っ張って行こうと近づいて来るから
「ちょっと待って。キャプテンやあなたたちを差し置いて私なんて・・・。」
慎んでご辞退申し上げようと後ずさりすると
「遠慮するな、ホントにひとりで頑張ってくれて。みんな、お前に感謝してるんだ。」
松葉杖をついていて、やはり交歓の輪に加われずに私の横にいた星さんが笑顔で言う。
「そういうこと、さぁ。」
「ま、松本くん・・・。」
松本くんたちに手を引っ張られて、みんなの所に連れて行かれるとあとはもうみなさんにこの身をお任せして・・・って表現がちょっとヤバい、かな・・・?
とにかく生まれて初めて宙に舞った気分は、やっぱり恥ずかしくて、制服のスカ-ト姿じゃなくてよかったな、なんて思いながら、でも正直、夢見心地でございました・・・。