With you~駆け抜けた時・高1 春&夏編~
私はとりあえず、古城さんに会いに行くことにした。どういう立場で、彼女と会おうとしているのか、自分でもよくわからなかったけど、でも知らん顔は出来なかった。
果たして
「野球部のチ-フマネ-ジャ-さんが、私に何のお話でしょうか?とにかく私のことは、そっとしておいていただけませんか。」
とまず古城さんに言われてしまった。でも、その口調は怒っているというよりむしろ、懇願という感じで、今の彼女がいかに苦しい環境に置かれているかを、痛感させられ
「ごめんなさい。」
と思わず謝罪の言葉が、口をついて出ていた。
「そんな・・・先輩に謝っていただくことなんか、全然ありません。私の方も生意気なことを言ってしまって、申し訳ありません。」
それに対して、焦ったように古城さんが頭を下げてくれたのを見て
(この子、本当にいい子だな。)
という思いがこみ上げてくる。それだけに、自身になんの落ち度もないにも関わらず、理不尽に嫌な思いをさせられている彼女をなんとかしてあげたいという気持ちが強まって来る。
「本当は哲本人が、あなたに会いに来て、謝るべきなのはわかってるんだけど、そうすると、かえってあなたに迷惑が掛かってしまうと思ったから・・・とりあえず私がやって来たの。少し時間をもらえないかな?」
「はい、わかりました。」
私の気持ちを汲み取ってくれたのか、古城さんは今度は頷いてくれた。
人目にあまりつかない所に移動して、改めて向き合った私たち。
「いろいろ嫌がらせとかされてるって本当なの?」
「はい・・・。」
私の問いに頷くと、古城さんは俯く。
「そっか・・・許せないな。」
「・・・。」
「担任の先生には相談した?」
「いえ・・・。」
「じゃ、まずそれが第一優先だね。一緒に行ってくれる友達とかいる?」
「いえ。私、こんな感じだから、なかなかクラスに溶け込めないでいるうちに、こんなことになってしまって。余計距離置かれちゃって・・・。」
俯いたまま、悲しそうに答える古城さんが、なんとも気の毒で、私の怒りはますます増大する。
「わかった。じゃ、私が一緒に行ってあげる。」
「えっ?」
驚いたように、古城さんは顔を上げる。
果たして
「野球部のチ-フマネ-ジャ-さんが、私に何のお話でしょうか?とにかく私のことは、そっとしておいていただけませんか。」
とまず古城さんに言われてしまった。でも、その口調は怒っているというよりむしろ、懇願という感じで、今の彼女がいかに苦しい環境に置かれているかを、痛感させられ
「ごめんなさい。」
と思わず謝罪の言葉が、口をついて出ていた。
「そんな・・・先輩に謝っていただくことなんか、全然ありません。私の方も生意気なことを言ってしまって、申し訳ありません。」
それに対して、焦ったように古城さんが頭を下げてくれたのを見て
(この子、本当にいい子だな。)
という思いがこみ上げてくる。それだけに、自身になんの落ち度もないにも関わらず、理不尽に嫌な思いをさせられている彼女をなんとかしてあげたいという気持ちが強まって来る。
「本当は哲本人が、あなたに会いに来て、謝るべきなのはわかってるんだけど、そうすると、かえってあなたに迷惑が掛かってしまうと思ったから・・・とりあえず私がやって来たの。少し時間をもらえないかな?」
「はい、わかりました。」
私の気持ちを汲み取ってくれたのか、古城さんは今度は頷いてくれた。
人目にあまりつかない所に移動して、改めて向き合った私たち。
「いろいろ嫌がらせとかされてるって本当なの?」
「はい・・・。」
私の問いに頷くと、古城さんは俯く。
「そっか・・・許せないな。」
「・・・。」
「担任の先生には相談した?」
「いえ・・・。」
「じゃ、まずそれが第一優先だね。一緒に行ってくれる友達とかいる?」
「いえ。私、こんな感じだから、なかなかクラスに溶け込めないでいるうちに、こんなことになってしまって。余計距離置かれちゃって・・・。」
俯いたまま、悲しそうに答える古城さんが、なんとも気の毒で、私の怒りはますます増大する。
「わかった。じゃ、私が一緒に行ってあげる。」
「えっ?」
驚いたように、古城さんは顔を上げる。