With you~駆け抜けた時・高1 春&夏編~
監督は、左手目がけて、私がトスしたボ-ルをキャッチすると
「次、サ-ド!」
「はい、お願いします!」
元気に返事が返って来て、私がその方を向くと
(あっ、松本くん・・・。)
松本くんが腰をグッと下ろして、ボ-ルを待つ。
(松本くんってサ-ドなんだ。)
そう言えば、昨日からあんなにいろいろ話をしたのに、彼のポジションのことを聞いていなかったことに今更ながら気付く。
監督が放った打球に、横っ飛びに反応した松本くんは、そのまま矢のような送球をファ-ストへ。
「よし、次ショ-ト。」
と今度は栗田先輩に声を掛けている監督の横で私は
(そう言えば、あの選手もサ-ドだった・・・。)
私がそんなことを思いながら、なぜかデジャヴにような感覚に陥っていると
「木本、どうしたボ-ルだ。」
と監督の鋭い声。
「あっ、すみません。」
慌ててトスする私。すると
「木本。」
と今度は別の方向から声が掛かる。振り向くと、さっき松本くんから送球を受けたファ-ストの人が、ボ-ルを私に転がしてくれる。
グラブでそのボ-ルを拾うと、私はそれを籠に納める。
(ぼんやりしてちゃ、ダメだ。)
私は気合を入れ直す。
セカンドは片岡先輩、そしてファーストに入った久保くんにゴロが放たれ、軽快にさばいた久保くんが、ノ-バウンドで私にボ-ルを送り、それを私が難なくキャッチすると
「おおっ。」
と選手達が声を上げる。
「次、サ-ド!」
「はい、お願いします!」
元気に返事が返って来て、私がその方を向くと
(あっ、松本くん・・・。)
松本くんが腰をグッと下ろして、ボ-ルを待つ。
(松本くんってサ-ドなんだ。)
そう言えば、昨日からあんなにいろいろ話をしたのに、彼のポジションのことを聞いていなかったことに今更ながら気付く。
監督が放った打球に、横っ飛びに反応した松本くんは、そのまま矢のような送球をファ-ストへ。
「よし、次ショ-ト。」
と今度は栗田先輩に声を掛けている監督の横で私は
(そう言えば、あの選手もサ-ドだった・・・。)
私がそんなことを思いながら、なぜかデジャヴにような感覚に陥っていると
「木本、どうしたボ-ルだ。」
と監督の鋭い声。
「あっ、すみません。」
慌ててトスする私。すると
「木本。」
と今度は別の方向から声が掛かる。振り向くと、さっき松本くんから送球を受けたファ-ストの人が、ボ-ルを私に転がしてくれる。
グラブでそのボ-ルを拾うと、私はそれを籠に納める。
(ぼんやりしてちゃ、ダメだ。)
私は気合を入れ直す。
セカンドは片岡先輩、そしてファーストに入った久保くんにゴロが放たれ、軽快にさばいた久保くんが、ノ-バウンドで私にボ-ルを送り、それを私が難なくキャッチすると
「おおっ。」
と選手達が声を上げる。