With you~駆け抜けた時・高1 春&夏編~
「やるな。」
「いえ。」
そう声を掛けられて、ちょっと照れてしまったが、全力のボールは無理だけど、3割引くらいのスピ-ドの送球なら、充分捕れる。先輩達はそれを知らないから、私に気を遣って、ボ-ルを転がしてくれてたんだけど、久保くんはわかっているから、それをみんなに教える為に、いつも通りに投げてくれたんだ。
「よし、サード。」
そんな私に1つ頷くと、監督はまたノックを放った。
しばらく、内野のノックのお手伝いをしていると、終了の声が掛かり、今度は外野の選手が交代で、守備位置に付く。
「代わるよ。」
と栗田さんが声を掛けて来る。
「そろそろ水の補給が必要だと思うから、見て来てくれ。」
「わかりました。」
栗田さんの指示に頷いた私は、ポリタンクの確認に走る。
(なんかマネ-ジャ-してる、私。)
まだ春先で、そんなに暑くないからか、思ったより減ってなかったタンクを補充しながら、1人そんなことを考えて、嬉しくなってくる。
作業が終わり、フッと振り向くと、ブルペンが目に入る。相変わらず女子の視線を一身に浴びて、白鳥くんがピッチング練習をしている。
(そうだ、ブルペンのタンクも確認しないと。)
と思いついて、ブルペンに向かうと
「おぅ、木本。」
とキャプテン。
「タンクのチェックに来ました。」
「ご苦労さん。」
そう言って、タンクのある場所に近づこうとして、ハッと気づく。
(何、この空気・・・。)
冷ややかな、そして全く好意的でない視線が自分に注がれていることに気付いて、私は思わず、足がすくむ。
この子、何者・・・?
目障りなんだけど・・・。
そんな風に見られてるのが、ヒシヒシと感じられる。
「いえ。」
そう声を掛けられて、ちょっと照れてしまったが、全力のボールは無理だけど、3割引くらいのスピ-ドの送球なら、充分捕れる。先輩達はそれを知らないから、私に気を遣って、ボ-ルを転がしてくれてたんだけど、久保くんはわかっているから、それをみんなに教える為に、いつも通りに投げてくれたんだ。
「よし、サード。」
そんな私に1つ頷くと、監督はまたノックを放った。
しばらく、内野のノックのお手伝いをしていると、終了の声が掛かり、今度は外野の選手が交代で、守備位置に付く。
「代わるよ。」
と栗田さんが声を掛けて来る。
「そろそろ水の補給が必要だと思うから、見て来てくれ。」
「わかりました。」
栗田さんの指示に頷いた私は、ポリタンクの確認に走る。
(なんかマネ-ジャ-してる、私。)
まだ春先で、そんなに暑くないからか、思ったより減ってなかったタンクを補充しながら、1人そんなことを考えて、嬉しくなってくる。
作業が終わり、フッと振り向くと、ブルペンが目に入る。相変わらず女子の視線を一身に浴びて、白鳥くんがピッチング練習をしている。
(そうだ、ブルペンのタンクも確認しないと。)
と思いついて、ブルペンに向かうと
「おぅ、木本。」
とキャプテン。
「タンクのチェックに来ました。」
「ご苦労さん。」
そう言って、タンクのある場所に近づこうとして、ハッと気づく。
(何、この空気・・・。)
冷ややかな、そして全く好意的でない視線が自分に注がれていることに気付いて、私は思わず、足がすくむ。
この子、何者・・・?
目障りなんだけど・・・。
そんな風に見られてるのが、ヒシヒシと感じられる。