With you~駆け抜けた時・高1 春&夏編~
⑦
部活お試し期間の2週間も、明日で終了。マネージャー志望の子は、見学者も現れず、誰か友達でもいないかと言われても、女子の友達がいないんですと、情けない返事をするしかなく、どうやら一人ぼっちの覚悟を決めるしかなさそう。
そして、この日も慌ただしく、準備を進めていると
「なぁ。」
と声が掛かった。その声がした方を振り返ると
「監督とキャプテンは、どこにいる?」
制服姿の男子が、何故か仏頂面で、聞いて来た。
「まだ来てないみたいだけど、なんですか?ひょっとしたら、入部希望?」
襟章で、同学年なのは分かってたけど、初対面だし、一応敬語で聞くと
「ああ。」
とぶっきらぼうな返事。
「まもなく来ると思いますから、待っててもらえますか?」
と言うと、ムスッとした表情で、返事もしないで、私から視線を外した。
(なんなの?もう!)
大宮康浩みたいにチャラチャラ付き纏って来られても困るけど、なんだかよくわからないけど、なんで君、そんなに無愛想なの?
また面倒臭さそうなのが来ちゃったと、内心ため息をつきながら、それでも手を動かしていると、三々五々選手達がやって来る。
「木本さん、手伝うよ。」
「ありがとう。」
松本くんが私にそう言って、近寄って来ると、さっきの男子が、露骨に嫌な顔をして、顔を背ける。
「何、アイツ?」
「一応、入部希望みたいなんだけど。」
「そうなんだ。」
松本くんも戸惑っている。
やがて監督がキャプテンと一緒に登場したから、例の男子に教えようとすると、いつの間にか姿がない。
(あれ、どこ行ったんだろう?)
周囲を見回してみるけど、やっぱり見当たらない。
何だったんだろうと首をひねりながら、でもいないものはどうしようもないので、気にしないことにした。
この日も、目の回るような忙しさで、グラウンド内外を飛び回り、瞬く間に時間が過ぎて行く印象。久保くんや松本くん、更には2年生が要所要所でヘルプに入ってくれるのは助かるけど、いつまでも彼ら選手に甘えてるわけにもいかない。
とは言え、一人でやれることにも限界がある。マネージャー業務の棚卸しが1度、必要かもしれない、なんて最近では考えている。
そして、この日も慌ただしく、準備を進めていると
「なぁ。」
と声が掛かった。その声がした方を振り返ると
「監督とキャプテンは、どこにいる?」
制服姿の男子が、何故か仏頂面で、聞いて来た。
「まだ来てないみたいだけど、なんですか?ひょっとしたら、入部希望?」
襟章で、同学年なのは分かってたけど、初対面だし、一応敬語で聞くと
「ああ。」
とぶっきらぼうな返事。
「まもなく来ると思いますから、待っててもらえますか?」
と言うと、ムスッとした表情で、返事もしないで、私から視線を外した。
(なんなの?もう!)
大宮康浩みたいにチャラチャラ付き纏って来られても困るけど、なんだかよくわからないけど、なんで君、そんなに無愛想なの?
また面倒臭さそうなのが来ちゃったと、内心ため息をつきながら、それでも手を動かしていると、三々五々選手達がやって来る。
「木本さん、手伝うよ。」
「ありがとう。」
松本くんが私にそう言って、近寄って来ると、さっきの男子が、露骨に嫌な顔をして、顔を背ける。
「何、アイツ?」
「一応、入部希望みたいなんだけど。」
「そうなんだ。」
松本くんも戸惑っている。
やがて監督がキャプテンと一緒に登場したから、例の男子に教えようとすると、いつの間にか姿がない。
(あれ、どこ行ったんだろう?)
周囲を見回してみるけど、やっぱり見当たらない。
何だったんだろうと首をひねりながら、でもいないものはどうしようもないので、気にしないことにした。
この日も、目の回るような忙しさで、グラウンド内外を飛び回り、瞬く間に時間が過ぎて行く印象。久保くんや松本くん、更には2年生が要所要所でヘルプに入ってくれるのは助かるけど、いつまでも彼ら選手に甘えてるわけにもいかない。
とは言え、一人でやれることにも限界がある。マネージャー業務の棚卸しが1度、必要かもしれない、なんて最近では考えている。