With you~駆け抜けた時・高1 春&夏編~
翌日。白鳥、久保ペアの活動はあっさり終了。だって
「ダメだよ。大宮の奴、学校来てない。」
という顛末。
一方の私と松本くんは、自分達のクラス以外の5つのクラスを休み時間に一つ一つ回ってみる。
「みどり、何やってるの?」
「おスミ。」
澄恵に声を掛けられた。
「創じゃない男子と2人でいるなんて、みどりも隅に置けないね。」
とからかうように言ってくるから
「変なこと言わないでよ。それよりこんな感じの男子知らない?」
記憶をたどって、彼の特徴を口にすると
「それ、佐藤博じゃない?」
澄恵と一緒にいたソフトボール部の子が言い出した。
「佐藤、くん?」
「そう。私、同中だったんだ。」
「そうなんだ。で、佐藤くんは何組?」
「奴ならF組だけど、教室に行っても無駄。たぶん、休み時間はどっかでバット振ってるよ。中学の時もそうだったから。とにかく、寝ても覚めても野球のことばかり考えてる、ウチの中学では有名な野球バカだったんだから。」
「野球バカ・・・。」
その言葉に、私と松本くんは思わず顔を見合わせた。
「でも、そんなに野球好きの子が、なんで野球部に入って来ないんだろう?」
教室に戻る間に、私は松本くんに問いかける。
「わからない。でも凄いな。学校の休み時間にもバット振ってる奴なんて、さすがに聞いたことないよ。」
感心半分、呆れ半分といった感じの松本くん。
「でもそこまで熱心な選手を野球部に誘わない手はないよ。」
「そうだな。」
私達は頷き合った。
そして昼休み。私達は授業が終わると、教室を飛び出した。さすがの佐藤くんも、お弁当を食べてるだろうから、そこで彼を押さえようと思ったのだ。
ところがF組の教室に着くと、彼の姿はなく、近くにいた人に聞いてみると、彼は授業が終わるやお弁当とバットを持って、教室を飛び出して行き、教室でお弁当を食べているのを見たことないとのこと。既にクラスでは、奇人変人のレッテルを貼られてしまっているようだ。
仕方がなく、教室に戻って、お昼を済ませた私達は、久保くん、白鳥くんの協力を得て、佐藤くんを探すことにした。
広い学校の中だけど、さすがに人目につくところで、休み時間の度にバットを振っていれば、すぐに噂になるし、私達も気が付くはず。とすれば、人目につかない所を探せばいい。ある程度、場所は限られてくるはずだ。
「ダメだよ。大宮の奴、学校来てない。」
という顛末。
一方の私と松本くんは、自分達のクラス以外の5つのクラスを休み時間に一つ一つ回ってみる。
「みどり、何やってるの?」
「おスミ。」
澄恵に声を掛けられた。
「創じゃない男子と2人でいるなんて、みどりも隅に置けないね。」
とからかうように言ってくるから
「変なこと言わないでよ。それよりこんな感じの男子知らない?」
記憶をたどって、彼の特徴を口にすると
「それ、佐藤博じゃない?」
澄恵と一緒にいたソフトボール部の子が言い出した。
「佐藤、くん?」
「そう。私、同中だったんだ。」
「そうなんだ。で、佐藤くんは何組?」
「奴ならF組だけど、教室に行っても無駄。たぶん、休み時間はどっかでバット振ってるよ。中学の時もそうだったから。とにかく、寝ても覚めても野球のことばかり考えてる、ウチの中学では有名な野球バカだったんだから。」
「野球バカ・・・。」
その言葉に、私と松本くんは思わず顔を見合わせた。
「でも、そんなに野球好きの子が、なんで野球部に入って来ないんだろう?」
教室に戻る間に、私は松本くんに問いかける。
「わからない。でも凄いな。学校の休み時間にもバット振ってる奴なんて、さすがに聞いたことないよ。」
感心半分、呆れ半分といった感じの松本くん。
「でもそこまで熱心な選手を野球部に誘わない手はないよ。」
「そうだな。」
私達は頷き合った。
そして昼休み。私達は授業が終わると、教室を飛び出した。さすがの佐藤くんも、お弁当を食べてるだろうから、そこで彼を押さえようと思ったのだ。
ところがF組の教室に着くと、彼の姿はなく、近くにいた人に聞いてみると、彼は授業が終わるやお弁当とバットを持って、教室を飛び出して行き、教室でお弁当を食べているのを見たことないとのこと。既にクラスでは、奇人変人のレッテルを貼られてしまっているようだ。
仕方がなく、教室に戻って、お昼を済ませた私達は、久保くん、白鳥くんの協力を得て、佐藤くんを探すことにした。
広い学校の中だけど、さすがに人目につくところで、休み時間の度にバットを振っていれば、すぐに噂になるし、私達も気が付くはず。とすれば、人目につかない所を探せばいい。ある程度、場所は限られてくるはずだ。