With you~駆け抜けた時・高1 春&夏編~
⑬
週が明ければ、試験本番。3日間の日程は終わってみれば、あっという間。
「終わったなぁ。」
解放感に思わず大きく伸びをする。そんな私に
「木本さん、お疲れさん。」
と松本くんが声を掛けて来る。
「松本くんもお疲れ。どうだった?」
「うん、まぁなんとかなったかな。これも木本さんと創のお陰だよ、ありがとう。」
「いえいえ、お役に立てたなら光栄です。」
笑顔を交わす私たち。
「ということで、今日からはまた野球一筋だ。」
「そうだね。」
「部活の方もよろしく。じゃ先に行ってるから。」
「うん。」
そう言って松本くんは教室を出て行く。
「野球部のみんなと勉強会してたんだって?」
すると今度は美怜が声を掛けて来る。
「うん。」
私が頷くと
「だから一部の女子が沸騰してるんだ。」
「えっ、なに?」
「白鳥くんちへ行ったんでしょ?」
「確かにお邪魔したけど、でも別に白鳥くんと2人で勉強してたわけじゃないし、毎日でもないし・・・。」
「徹フリ-クにとって、彼の家は当然聖地だからね。その聖地に勝手に足を踏み入れるなんて、言語道断と言うことなんだよ。」
「そんな聖地とか言われても・・・。」
私は困惑するけど、でも実は白鳥くんの家でもひと悶着があった。彼の妹の唯ちゃんが、どうも私が目障りだったようで、何かとからまれてしまった。
「いわゆるブラコンっていう奴ね。」
「そうみたい、白鳥くんは叱ってくれてたけど・・・。」
「もてる女は辛いねぇ。」
「えっ?」
「この際はっきり言っとくけど、みどりは男子の人気高いよ。」
「美怜・・・。」
「タメの連中にはもちろん、先輩達の間でも赤丸急上昇なんだからね。」
思わぬことを言われて、私は呆気にとられた顔で美怜を見る。
「そんな美少女が、白鳥くんの周りをうろついてるんだから、徹フリ-クにとってはとにかく目障りなんだよ、みどりのことが。」
「そうなんだ・・・。」
そんなこと言われても、な・・・。
「あなた自身はいろんな意味でまだ無自覚なんだろうけど、周りはそういう風に見てない子が多いからね。注意した方がいいよ。」
「うん・・・。」
「とにかく、みどりがいつ恋愛に目覚めるのか?そこには私も興味があるな。」
「美怜・・・。」
困惑した表情を浮かべた私に、美怜はいたずらっぽい笑みを向けた。
「終わったなぁ。」
解放感に思わず大きく伸びをする。そんな私に
「木本さん、お疲れさん。」
と松本くんが声を掛けて来る。
「松本くんもお疲れ。どうだった?」
「うん、まぁなんとかなったかな。これも木本さんと創のお陰だよ、ありがとう。」
「いえいえ、お役に立てたなら光栄です。」
笑顔を交わす私たち。
「ということで、今日からはまた野球一筋だ。」
「そうだね。」
「部活の方もよろしく。じゃ先に行ってるから。」
「うん。」
そう言って松本くんは教室を出て行く。
「野球部のみんなと勉強会してたんだって?」
すると今度は美怜が声を掛けて来る。
「うん。」
私が頷くと
「だから一部の女子が沸騰してるんだ。」
「えっ、なに?」
「白鳥くんちへ行ったんでしょ?」
「確かにお邪魔したけど、でも別に白鳥くんと2人で勉強してたわけじゃないし、毎日でもないし・・・。」
「徹フリ-クにとって、彼の家は当然聖地だからね。その聖地に勝手に足を踏み入れるなんて、言語道断と言うことなんだよ。」
「そんな聖地とか言われても・・・。」
私は困惑するけど、でも実は白鳥くんの家でもひと悶着があった。彼の妹の唯ちゃんが、どうも私が目障りだったようで、何かとからまれてしまった。
「いわゆるブラコンっていう奴ね。」
「そうみたい、白鳥くんは叱ってくれてたけど・・・。」
「もてる女は辛いねぇ。」
「えっ?」
「この際はっきり言っとくけど、みどりは男子の人気高いよ。」
「美怜・・・。」
「タメの連中にはもちろん、先輩達の間でも赤丸急上昇なんだからね。」
思わぬことを言われて、私は呆気にとられた顔で美怜を見る。
「そんな美少女が、白鳥くんの周りをうろついてるんだから、徹フリ-クにとってはとにかく目障りなんだよ、みどりのことが。」
「そうなんだ・・・。」
そんなこと言われても、な・・・。
「あなた自身はいろんな意味でまだ無自覚なんだろうけど、周りはそういう風に見てない子が多いからね。注意した方がいいよ。」
「うん・・・。」
「とにかく、みどりがいつ恋愛に目覚めるのか?そこには私も興味があるな。」
「美怜・・・。」
困惑した表情を浮かべた私に、美怜はいたずらっぽい笑みを向けた。