With you~駆け抜けた時・高1 春&夏編~
こうして迎えた開会式。7月最初の日曜日の今日、私たちは横浜スタジアムにいた。
梅雨明け宣言はまだだけど、午前中からカッと照り付ける太陽の光が、容赦なく選手達を、そして彼らをスタンドで見守る私たちに降り注ぐ。
グラウンドでは、実に県内から180を超える高校の選手達が、校旗を持った続々と入場して来る光景は、壮観だ。
「明協高校。」
いよいよ私たちの高校の名前が呼ばれる。校旗を持った西さんを先頭に背番号順に並んで堂々と行進する選手達の姿を見て
(いよいよ、始まる・・・。)
私の胸に熱いものがこみ上げてくる。そして約1時間の時を経て、ついに全選手が入場を終えた。大会会長の挨拶、県知事の祝辞に続いて、選手宣誓。組み合わせ抽選時に決まる、この大役を担うのは、御崎高校の松本哲主将。
「全ての力を出し尽くし、フェアプレ-の精神にのっとり、正々堂々、最後まで戦い抜くことを、ここに誓います。」
松本さんの凛とした声が、スタジアムに響く。それはこの大会の主役は自分であるという宣言のように、私には聞こえた。
開会式が終わり、選手達の姿がグラウンドから消える。この日は、このあと開幕戦として1試合が行われる。そう、開幕直後に、1校の夏が早々に終わってしまうのだ。
ここハマスタに球児たちが一同に会すのも、これが最初で最後。中3日を開けて、大会が本格的にスタ-ト。県内各球場で激しい戦いが休養日を挟んで約3週間に渡って続き、一部の例外はあるけど、次にこのハマスタの地を踏むには、ベスト8まで勝ち残らなければならない。
「みんな、お疲れさん。いいか、俺達の目標は、もちろん甲子園だ。だが、その前にまずはこのハマスタに戻って来ることだ。いいな。」
「はい!」
帰りのバスの中、監督の言葉に力強く答えた選手たち。
「ハマスタにもう1度、行こう。」
各校がそれを合言葉に、激しい戦いを繰り広げて行く。だからこそ、ハマスタは神奈川高校球児の聖地と呼ばれ、彼らの憧れの場所となるのだ。
「必ず帰って来る、ここに。そしてアイツの、松本哲の言葉通り、正々堂々と決勝戦で御崎高校と戦って、そして・・・勝つ。」
「はい。」
そう呟くように、でも力強く言った隣のキャプテンの言葉に、私は思わず頷いていた。
梅雨明け宣言はまだだけど、午前中からカッと照り付ける太陽の光が、容赦なく選手達を、そして彼らをスタンドで見守る私たちに降り注ぐ。
グラウンドでは、実に県内から180を超える高校の選手達が、校旗を持った続々と入場して来る光景は、壮観だ。
「明協高校。」
いよいよ私たちの高校の名前が呼ばれる。校旗を持った西さんを先頭に背番号順に並んで堂々と行進する選手達の姿を見て
(いよいよ、始まる・・・。)
私の胸に熱いものがこみ上げてくる。そして約1時間の時を経て、ついに全選手が入場を終えた。大会会長の挨拶、県知事の祝辞に続いて、選手宣誓。組み合わせ抽選時に決まる、この大役を担うのは、御崎高校の松本哲主将。
「全ての力を出し尽くし、フェアプレ-の精神にのっとり、正々堂々、最後まで戦い抜くことを、ここに誓います。」
松本さんの凛とした声が、スタジアムに響く。それはこの大会の主役は自分であるという宣言のように、私には聞こえた。
開会式が終わり、選手達の姿がグラウンドから消える。この日は、このあと開幕戦として1試合が行われる。そう、開幕直後に、1校の夏が早々に終わってしまうのだ。
ここハマスタに球児たちが一同に会すのも、これが最初で最後。中3日を開けて、大会が本格的にスタ-ト。県内各球場で激しい戦いが休養日を挟んで約3週間に渡って続き、一部の例外はあるけど、次にこのハマスタの地を踏むには、ベスト8まで勝ち残らなければならない。
「みんな、お疲れさん。いいか、俺達の目標は、もちろん甲子園だ。だが、その前にまずはこのハマスタに戻って来ることだ。いいな。」
「はい!」
帰りのバスの中、監督の言葉に力強く答えた選手たち。
「ハマスタにもう1度、行こう。」
各校がそれを合言葉に、激しい戦いを繰り広げて行く。だからこそ、ハマスタは神奈川高校球児の聖地と呼ばれ、彼らの憧れの場所となるのだ。
「必ず帰って来る、ここに。そしてアイツの、松本哲の言葉通り、正々堂々と決勝戦で御崎高校と戦って、そして・・・勝つ。」
「はい。」
そう呟くように、でも力強く言った隣のキャプテンの言葉に、私は思わず頷いていた。