With you~駆け抜けた時・高1 春&夏編~
グラウンドでは、既に練習が始まっていた。選手達は、声を出してウォ-ミングアップの最中。
「戻りました。」
そこへ先ほどの西キャプテンが、姿を現して、練習を見守っている監督に声を掛けた。
「ご苦労様さん。」
温和な笑顔で、キャプテンを労った監督は
「西、さっきから可愛い弟分がお待ちかねだぞ。」
と告げた。そんな監督の横には、1人の男子が。
「先輩。」
「おう、本当に来たか。」
ペコリと頭を下げるその男子に、西さんは笑顔になる。
「入部届、出させてもらいました。明日からお世話になります、よろしくお願いします。」
やや緊張気味に、そう言ったその子の顔を、私はハッと見つめてしまった。でもそんな私の様子なんかには気付くわけもなく
「ああ。一緒に頑張ろうな、省吾。」
とキャプテンはポンと彼の肩を叩きながら、そう言った。その光景を見ていた私は、ふと我に返ると
「あの。」
と声を上げていた。監督さんとキャプテン、省吾と呼ばれていたその男子がこちらを振り向き、一斉に注目を浴びる形になった私は、恥ずかしくなったけど
「すみません。私達、入部を希望しているんですが。」
と思い切って言った。一瞬、戸惑ったように私を見た西キャプテンは
「君は・・・。」
「はい、私はマネ-ジャ-として。そして彼は選手として。」
隣の久保くんを指差しながら、私は懸命に言った。
「そうか、それはありがとう。俺の勧誘スピ-チ、聞いてくれたのかな?」
「はい。」
「さっきも言ったけど、上手い下手は関係ない。とにかく野球が好きで好きでたまらない、そして1つの目標に一緒に向かって行ける新しい仲間を求めてる。よろしくな。」
「はい、よろしくお願いします。」
ガチガチになった久保くんは、そう言って頭を下げる。そんな久保くんに1つ頷いたあと、キャプテンは再び私に視線を向けた。
「戻りました。」
そこへ先ほどの西キャプテンが、姿を現して、練習を見守っている監督に声を掛けた。
「ご苦労様さん。」
温和な笑顔で、キャプテンを労った監督は
「西、さっきから可愛い弟分がお待ちかねだぞ。」
と告げた。そんな監督の横には、1人の男子が。
「先輩。」
「おう、本当に来たか。」
ペコリと頭を下げるその男子に、西さんは笑顔になる。
「入部届、出させてもらいました。明日からお世話になります、よろしくお願いします。」
やや緊張気味に、そう言ったその子の顔を、私はハッと見つめてしまった。でもそんな私の様子なんかには気付くわけもなく
「ああ。一緒に頑張ろうな、省吾。」
とキャプテンはポンと彼の肩を叩きながら、そう言った。その光景を見ていた私は、ふと我に返ると
「あの。」
と声を上げていた。監督さんとキャプテン、省吾と呼ばれていたその男子がこちらを振り向き、一斉に注目を浴びる形になった私は、恥ずかしくなったけど
「すみません。私達、入部を希望しているんですが。」
と思い切って言った。一瞬、戸惑ったように私を見た西キャプテンは
「君は・・・。」
「はい、私はマネ-ジャ-として。そして彼は選手として。」
隣の久保くんを指差しながら、私は懸命に言った。
「そうか、それはありがとう。俺の勧誘スピ-チ、聞いてくれたのかな?」
「はい。」
「さっきも言ったけど、上手い下手は関係ない。とにかく野球が好きで好きでたまらない、そして1つの目標に一緒に向かって行ける新しい仲間を求めてる。よろしくな。」
「はい、よろしくお願いします。」
ガチガチになった久保くんは、そう言って頭を下げる。そんな久保くんに1つ頷いたあと、キャプテンは再び私に視線を向けた。