秘密の出産をするはずが、エリート外科医に赤ちゃんごと包み愛されています
「俺はいつだって本気だ」
そんな言葉と一緒に唇が降ってきた。
「んんっ……」
なんのためらいもない触れるだけのキスは、私が想像しているよりもずっと甘く、柔らかく、まるで緊張をほぐすかのようにゆっくりと優しく繰り返された。
ほんのり冷たい彼の指先も、熱を帯びた私の身体には心地いい。
「あっ」
快感の波が押し寄せては引いていき、だんだんと視点が定まらなくなってくる。
どれくらい唇を重ねたのかがわからなくなった頃、ベッドへと押し倒され、天井のシャンデリアがぼんやりと視界をかすめた。
頭も身体もふわふわする。
今こうやってるのは夢なのではないだろうか。
まさか三井先生とこんなことになるなんて。
あっという間に組み敷かれたかと思うと、続けざまに唇が落とされる。
そのまま舌で下唇をなぞられ、唇の間を割って入ってこようとした瞬間、思わず腰がビクンと跳ねた。
三井先生が小さく微笑んだのがわかって、顔がカァッと熱くなる。
「新鮮な反応だな」
彼は女性の扱いに慣れているから、男性経験がほとんどない私の反応がおかしいのだろう。
でもそれでもいい、たった一度の甘い夢を見られるのなら。